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「俺は美紅と結婚する」
「圭…吾」
ソファから立ち上がった美紅の腕を掴んだ。
「離して」
「離さない・・・」
俺は美紅の腕を掴んだ。
そして、そのまま腕の中に引き込む。
「その子を産んでくれないか?」
「でも・・・」
「どうしても嫌か?美紅の本当のキモチを訊かせてくれ」
「私は…一人で産むのは自信ないけど…二人で産み育てるなら…産んでもいい」
「そうか…美紅だけには育てさせない。そのお腹の子は二人で育てよう・・・」
俺は美紅をしっかりと抱き締めた。
例え、子供を産んで、子育てがしにくい世界でも
折角芽生えた小さな命の火を消すことはできなかった。
「圭吾まずは敦司さんの父親に会って欲しいの・・・」
「そうだな・・・この子の父親は敦司だと思っているようだからな・・・」
俺は美紅と部屋を出て、敦司の元に行った。
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