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「心強い味方だ」
敦司さんの車で白金の桐生邸に向かった。
「乗りかかった船だ。最後まで見届けるよ」
敦司さんは、ハンドルを操作しながら、後部座席に座る私達にそう言った。
私達にとって彼は心強い味方。
私と圭吾二人では心もとなかった。
「じゃ挙式の友人代表のスピーチも頼む」
圭吾は調子に乗ってそんなことを言い出した。
「・・・仕方がないな」
敦司さんは半分渋い表情をしたけどokしてくれた。
彼は本当に面倒見のいい優しい男性。
元総理もそんな敦司さんにはきっと素敵な女性を相手として選ぶだろう・・・
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父と母、岳兄ちゃんと美也子さんが私達をエントランスで出迎えた。
「・・・お前が美紅のお腹の子の相手か・・・」
「はい、東亜医科大付属病院で小児科医をしております。諏訪部圭吾です」
「彼は私と同じ明和学園高等部出身で、親友です」
「敦司君の親友か・・・まぁ・・・入れ。詳しい話は中でしよう」
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