第2章 南の島へ

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翌日も見渡す限りの青空で、 オーシャンビューの窓からは テニアンブルーの美しい海が見えた。 乾季の今は観光のベストシーズンと言える 札幌では氷点下の日が続き、 雪が降れば除雪に明け暮れる季節。 そんな時期に例え数日でも この明るい太陽の下で過ごせるのは とても贅沢な気分だ。 朝食を済ませて、私と圭ちゃんはホテルを出た。 周囲を見回してみる。 「あの子、いないね。」 「うん。」と圭ちゃんが頷く。 もう諦めちゃったのかな? そう思うと、少年が何を伝えたかったのか 余計に気になってくる。 「あ・・・。」 圭ちゃんがふと立ち止まる。 その視線の先に少年はいた。 ホテルから100m程離れた曲がり角、 真っ赤に燃える炎のような フレイムツリーの下に。 最初は少し躊躇っているようだったが、 やがて意を決したようにこちらへ駆けてくる。 「一度、あの子を連れてホテルに戻ろう。」 圭ちゃんの言葉に私は頷いた。
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