第2章 南の島へ

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少年は時折振り返り、私達がついてくるのを 確認しながら前を歩いていく。 圭ちゃんと2人で、念の為に周囲に 目を配りながらついていった。 ずっとのどかな大きな通りを進み、 島民や観光客の姿もある。 特に変わったこともなく、危ない感じもしない。 しばらく歩くと、少年は背の低い塀に囲まれた、 白い2階建ての建物に入った。 門には<Hospital>と書かれている。 「病院?」 圭ちゃんが呟く。 少年が振り返り、また手招きをする。 私は圭ちゃんと頷き合い、病院の中へ入った。 病院の待合室では数人の患者さんが 呼ばれるのを待っていた。 少年は看護士さんと顔見知りなのか、 挨拶を交わしながら待合室の奥にある 階段を登っていく。 そして2階に上がった真正面の病室へ。 私と圭ちゃんは恐る恐る中を覗き込んだ。 病室の中には左右三つずつ、 合わせて六つのベットが並んでいた。 少年は左側の一番手前のベットの横に立っていた。
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