エピローグ

1/2
前へ
/32ページ
次へ

エピローグ

楽しい時間は瞬く間に過ぎ、 ハネムーンの最終日を迎えた。 午前中にお土産の買い物を済ませ 南国での最後のランチをよく味わってから サイパン国際空港へ移動した。 サイパン国際空港は私達と同じように 日本へ帰国する家族連れで賑わっていた。 飛行機の搭乗時間を待ちながら、 私は隣の椅子で雑誌を読んでいる 圭ちゃんに話しかけた。 「あっと言う間だったね。」 「そうだな。まぁ、あと3日休みがあるから 帰ってのんびりしよう。」 「うん・・・。」 私は圭ちゃんの横顔を改めて見つめた。 「本当にありがとね。」 圭ちゃんはきょとんとした。 「何が?」 「行き先の変更を許してくれてすごく嬉しかった。」 「ああ、そんなことか。別にいいよ。」 雑誌をパタンと閉じて、圭ちゃんは立ち上がった。 「飲み物買ってくる。何がいい?」 「お茶がいいな。」 「了解。ちょい待ってて。」 圭ちゃんは売店の方へ歩いていった。 照れるとすぐに逃げ出す圭ちゃんが とても愛おしかった。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加