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「ぐああっ!ああァ!!」 エヴァンとレオは一先ず空き家になってるカルベロッカの民家で、もがき苦しむエヴァンをレオはなだめていた。 エヴァンはこの時苦しみながらもエヴァンはレオに向かって、 「私を置いていけ、レオ! 奴の支配(ハーバー)から逃げられない! やがて私は君を……ぐふっ!」 地に伏せひたすら苦しみの声をあげるエヴァン。 そんなエヴァンの様子を見てレオはエヴァンの名前を呼び、もだえ苦しんでるエヴァンに向かって、 「しっかり、しっかりして下さい、先生! 俺と一緒にこの国を出ますよ!」 とレオはエヴァンに向かって声をかけ続け、暗闇の部屋の中苦しむ師をなだめていた。 そんな束の間の間、少し時間がたったのだろうか。 やがてエヴァンの体は急にフッと動かなくなりネジがきれたように下を向きうつむいていた。 そして心配そうに見つめるレオに向かってエヴァンは下を向きながらどす黒い声で、 「……だから早く逃げろと言ったのに、レオ。 だが、もう、手遅れだ……」 とこの時エヴァンはレオに向かって低い声で言い、そしてそのまま横にいたレオを力付くでレオの体を押し倒した。 ガッ!!
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