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「うわっ!あああっ、あああ!!!」 あまりの恐怖で家を飛び出し逃げ出したレオ。 だが家を出た瞬間レオは吸血鬼になったカルベロッカの人々が牙を剥出し国の中で徘徊し、吸血鬼は人間のレオの匂いに気づいて次々とレオに向かって襲ってきた。 バサバサバサ!! 「わあっ!!」 吸血鬼達に取り押さえられ身動き取れなくなったレオ。 そしてカルベロッカの吸血鬼と化した人々はレオを取り押さえながらも次々と何やら言葉を発しその場でひざまずき、この時家の中にいて倒れてるエヴァンの方角に向かってエヴァンの名前を呟くように言い出した。 「エヴァン様……エヴァン様」 人々が次々にエヴァンの名前を言いひざまずいていると、この時家の方からドアの音がガチャっとした。 そして心臓を貫き普通なら死んだかと思われたエヴァンが、そこで胸に刺さってる血に染まった剣を抜き落とし、吸血鬼達に捕らえられてるレオを見てジリジリと近づき、赤い目でレオの顔をギョロっと見た。 エヴァンは長い赤い爪でレオの顔をガッと掴んだ。 そして血に餓えた鋭い牙でレオの首に向かって大きく口を開けると、捕まれたレオはそんなエヴァンの姿を見て涙ながらエヴァンに向かって、 「……やめて、先生。許して……正気に戻って…… 俺、俺、 うわあっ!あああっ!」 ぐちゃっ!! ズズズっ…… エヴァンに勢い良く首から血を吸われ足をばたつかせるレオ。 そしてやがてレオの体はエヴァンの体の前で意識を失いグタっとなり、レオは首から血をツゥーと流し吸血鬼化しているエヴァンの元で倒れた。
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