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「……ハアハアハア。 姉さん、姉さん、一体どこなの?」 カルベロッカの暗闇の町の中で一人走り姉を探している人間の女性。 どうやらこの妹は吸血鬼の手から免れた数少ない者であり、ある時に姉とこの国で生き別れになり、血の繋がった姉を探し回っている最中だった。 そんな今夜吸血鬼が徘徊する町の中で、吸血鬼に見つからないようにお腹が空いたので食糧を手にいれようと暗闇の空き家になっている家に忍び込み入ろうとした。 女性が家に入り忍び込もうとすると、いきなり白い手が隙間の所からスーとその女性を掴みとり、女性は後ろから口を取り押さえられ首を噛まれ血を吸われ倒れた。 「イヤッ!アアァ!!」 女性はこの時白い手で胸を揉まれながら首筋から血を吸われ、ズズズっと生き血を飲まれていた。 そう、この時女性の首に噛みつき血を吸っている相手は肌が青白く変化した吸血鬼のエヴァンであり、そして意識朦朧としている女性に向かって揉んで胸にかぶり付き血を吸っているのは、なんとエヴァンに首を噛まれ吸血鬼化したレオだった。 ズズズっ…… ズズズ、ズズズっ…… ハアハアハア、んっ、ハア…… やがて女性は意識を失い倒れた。 そして吸血鬼化している二人はその横で横たわっている女性から吸った赤い血を舐め合い、二人は美味しそうに舌で味わい二人でぺちゃぺちゃと音をたて舐めあっていた。 月の僅かな光が二人を照らす。 そしてそのまま獲物を得て満足した二人はその場で口を真っ赤にしながら隣で寄り添い、二人は異様な吸血鬼の町で静かにこの日は仲良く寝た。
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