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その成果か。今は人を見るだけで、その人がどれだけの力が有るのか、だいたいはわかる。
そんな時だった。彼を見付けたのは。
気紛れに歩いていただけだったんだが。見付けた彼は、危なっかしいと思った。
見えている人だとは、すぐに気付いた。彼もわかってはいるのだろう。見えていても、見えていないフリをしていた。
けれどそんな彼には、そういうモノたちが群がりやすい。
現にその時も、かなりの量の霊を、肩に乗っけていた。中には友好的なのも居たけれど。アレは駄目だろう。そう思って、ついつい手が振り祓っていた。
彼は気付かなかった様だけれど。
それで良い。気付かない方が良いのだ。
ああいったモノは、人を闇に引きずり込む。だから、気付かない方が良い。
それからだ。彼が居るとわかった骨董屋に、行く様になったのは。
骨董を見ているフリで、彼のことを知った。
あの骨董屋には、古くから住み着いているモノが居たのだ。だから、彼についてはソレに聞いた。
名前は東雲梓。二十歳。俺と同じ年か。知った時、驚いたことを覚えている。
少々小柄な彼は、少し年下に見えていたのだ。
だからこの店の店主では無く、家族の手伝いだろうと。そう思っていた。
あぁ、でも同じ年の事務所の仲間の章も、あんな感じか。
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