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「すげーな魔法。
銀の核魔法か?」
ちょっと興奮気味にバウクが聞いてきた。
「うん、そうだよ。
種族魔法と違って力を抑えるのが難しいんだけどね。」
「もう、何ともないのか?」
「うん。」
私は起き上がり、ぴょんぴょん跳ねてみせた。
核魔法は種族魔法に比べ扱いが難しい。
種族魔法は最大限自分の力を引き出すことが大事だけど、核魔法はその逆だ。
自分より遙かに強い力を扱うため、いかにその力をコントロール出来るかが肝だ。
抑えすぎると、効果は得られないし強すぎると術者諸共消し飛んでしまう可能性さえある。
要は自分の持つ“器“を意識しなければならないのだ。
私が今使えるのは、水の魔法と治癒魔法。
銀の核魔法は主に生命を司る魔法だ。
攻撃向きではない。
「よし、じゃ出発するぞ。
キュット、お前はバウクの隣にいろ。
決して前に出るなよ。」
鬼教官が睨んで言った。
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