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鬼教官の言うとおり、小川は在った。
ただし“少し“の定義が私の感覚よりかなりズレている。
徒歩で5時間の距離を“少し“とは言わない。
私はじんわりとにじみ出てくる汗を拭いながら、お気に入りのリュックを降ろした。
バウクとパウは、着いたとたん川の水を飲んでいた。
「よーし、じゃキャンプの用意だ。
テントを張るぞ。」
鬼教官は元気だった。
「ザック教官。
少し休ませてください。」
弱音を吐いたのはバウクだった。
確かに集落を出発してから歩き通しだもんね。
私もうんうんと、頷いた。
「お前たちな~。
これも訓練のうちだ。
ほら動け。」
鬼教官はバウクの意見を却下した。
しかたなく私たちはパウの背中から荷物を降ろす。
先ずはテント張り。
2人用のテントが2つだ。
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