一章 Voice・本編

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 俺は驚き過ぎて、なんて言おうか言葉が出ない。  すると響が 「これも何かの本で読んだんだけど、就職に選ぶなら一番好きなものはやめておけってあったんだ。毎日、仕事なら嫌でもしなくちゃいけない。だったら、一番好きなものが嫌々するようなことにならないよう、二番目に好きなものを仕事に選べってあった。だから、俺、音楽の次に好きなのは体育だなぁと思って」  と言ったので、思わず 「それ、今じゃないでしょ!」  と俺は言った。  急な進路変更。  まさに青天の霹靂。 (願書締め切りだって過ぎたって言うのに……、どうしてくれるんだよ)  俺だって体育は得意だったけど、今、この時点ではさすがに変更は利かない。 (そんな。響と一緒のキャンパスライフを励みに勉強してるっていうのに……)  拓人曰く「目の前にニンジン」で苦手克服。  受験勉強だって、我慢してしてるのに。 (いやいや、そんなこと言ってる場合じゃない)  体育科と音楽科では、シラバスもかなり違うだろう。  俺は青くなって、どうしたものかと一生懸命考えていたら 「ほら、同じ学校に音楽教師は二人も要らないだろうと思って……。専科は違う方がいいかなって」

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