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やがて第三の少年が再び口を開く。
「では、僕はこれで。
今正に我、愛しの君に会いに行かん。
デラックスズームカーが僕を呼んでいる~
」
そう言うや否や第三の少年は、長居は無用とばかりに自分だけさっさと改札口に向かう。
後には彼女と関西弁の少年が残された。
「ありがとう。
ええと…」
「どういたしまして。
ジュックンでええよ。
みんなそう呼ぶやさかいに。
…それはそうと、まったおったわあのアホ」
改札口方向を見つつ苦笑しながらジュックン。
どうやら彼と第三の少年は、友達若しくは顔見知りらしい。
やがて女性が口を開いた。
「ありがとうジュックン。
じゃあ、私の事はトモでいいわ。
今の男の子友達?
あの子もラピート並に足速かったわね…」
にこやかに笑いながらトモ。
そして言葉を続ける。
「良かったらお昼一緒に食べない?
勿論トモ
お・ね・え・さ・ん
の奢りよ」
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