目覚める。

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やがて2人は頷き合うと、難波方面にカメラを向けるのであった。 「? トモ姉ちゃん、おもろいカメラ使っとうね… ポケットカメラにしたかて、偉い薄いんとちゃうん?」 「茂田科学工作舎のスマホ… 通称モーダフォンの最新モデルよ。 因みに正式名称はHONMA02ね」 「茂田科学工作舎!? ほな、銀ババ… …やのうて、お銀姐さんのとこで作っとうカメラなんそれ? 道理で得体の知れん、妙チクリンな格好しとぅ筈や」 「? そんなに評判悪いのこのモデル?」 首を傾げながらトモ。 彼女なりにこだわって購入したモデルだけに、ジュックンの言葉は正直ショックである。 しかし、小学生が最新型のスマホを知らないのも無理はないと思い直し、トモは話題を変えるのであった。 「ジュックンのカメラ、ちょー本格派だね」 「ええやろこれ? じいちゃんに貸してもろたんや。 因みに関粋金属製やで」
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