目覚める。

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「関粋金属製なのそれ? あそこって確か、戦前から阪急に時計とかカメラとかの精密機械卸してる老舗だもんね」 「御名答や。 なかなか分かっとぅやんトモ姉ちゃん」 「まあねっ!」 そんな会話を交わしつつ、難波方面からやって来たメタリック仕様も鮮やかなサザンを撮影する2人。 やがてサザンが軽やかに走り去ると、ジュックンが口を開くのであった。 「うーん… ワイはやっぱり、サザンにはメタリックより緑色が似合とうと思うわ」 「??? サザンって元々あんな感じじゃないの?」 「ちゃうちゃう。 元々は見るも鮮やかな緑色やったんよ。 サザンのブツロク…」 「ひっどぉい! ジュックンまで私の事ブスって言わなくたって…」 「ブツロクやよ、ブ・ツ・ロ・ク。 誰がおなごさん掴まえてそないな暴言吐かすかいな…」 トモの言葉に苦笑しながらジュックン。 一方トモは自分の早とちりに苦笑しつつ、言外にトモ姉ちゃんはブスじゃないと言ってくれたジュックンに好感を抱くのであった。
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