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「な、なに考えてんだよ鬼!
悪魔!
変態!
オバサン!
ブス!
そんな事したらパパに言いつけるぞ!」
「…いい加減にしぃやダボ。
おなごさん掴まえてそないな憎まれ口並べ立てよったら、そらどないな善人かて怒るわな」
「な、何だよお前!
お前は関係ないだろ!」
「何やかっとうねんこいつ…
どうやらその御大層な箱蹴り開けて、1本残らずフィルム引っ張り出したらな分からんみたいやなぁ自分?」
フィルムバッグとベルトを繋ぐ金具2箇所を手慣れた手付きでカチリカチリと外し、バッグ本体がドサリとホームに落ちるや、蓋を留めているパッチン錠に手をかけながら関西弁の少年。
目の覚めるような彼のお手並みを前に口をポカンと開けたままの彼女の目に、やがて3人目の少年が現れ話に加わる姿が映るのであった。
「怪我してへんお姉さん?
そこの君、お姉さんに謝りたまえ」
「な、何だよお前は!」
「人に名を尋ねる時は、まず自らが先に名乗りたまえ」
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