目覚める。

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「ぼ、僕の名前なんかどうでもいいだろ!」 「なるほど、ドウデモイイダロウ君か。 変わった名前だなぁ」 「自分の性格かて似たようなもんやろ」 熱くなる一方の甘やかされ少年とは対照的に、関西弁の少年そして第三の少年には、甘やかされ少年の非を指摘する中にもゆとりが見られる。 一方の甘やかされ少年。 パパに買って貰ったカメラと三脚とフィルムとを人質に取られている上に、いつの間にか相手が3人にまで増えてしまっている今、意気がる割にはすっかり及び腰になってしまっていた。 甘やかされ少年に残された選択肢は、今やたった1つ。 しかし、彼はそれが面白くないらしく、漸く女性に渋々と謝ってカメラと三脚そしてフィルムバッグをやっとこさ取り返すや、ラピートのような俊足でホーム中央へと走り去る。 そして… 「大阪なんか… 大阪なんか大っ嫌いだーっ! パパに言いつけてやるから覚えてろー! 僕のパパはなぁ、僕のパパはJR東日本の偉い人なんだぞ! 謝るなら今のうちだぞ? パパに言いつけて、お前らには東京の電車の写真なんか、1枚も撮らせてやんないようにしてやるからなバーカ! バーカ! バげこっ!?」
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