1話「転生したら変なものが付いてきたんですけど?」

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1話「転生したら変なものが付いてきたんですけど?」

私は今、ある時空に落とされている。 死んだはずの体が復活できたのは嬉しいことだ。 だが、元いた世界に帰れないとなると虚しいものである。 「我は神様」と名乗る怪しい仮面をかぶった者が私に死んだことについて話していた。 そうだよ、俺は自殺をしようとホームから落ちたんだよ。なにか文句あるか?神様? あぁ、なるほど。ナビケーター的なものをくれるのか。マップみたいなのか。ほう。 そんな感じの話をしていた。そして今、私はこの世界に辿り着いた。神様が言うにはこの世界のことを『タレサマダ』と言うらしい。 誰もいないただの草原の中で私は一人立たされていた。 「さて、何をするか?」 「あの……職を選んでください。死者?屍?ドクロ?幽霊?さぁ、どれがよいですか?」 前に白字で選択肢が現れる。 私は声がする後ろを振り向こうとした……が、私の目に赤字で「そのような行為は行われてません」と表示があった。 なるほど、その四つから選べと。 いや、待て。俺死んでるだろ?それら全て。 待てよ、原型かつ出来るだけ華麗な姿だとやはり幽霊か? 『幽霊』と書かれたボタンを指で触れる。押せたようだ。 また白字が現れる。 「幽霊でよろしいんですね?はい いいえ」 私は「はい」を押す。 「本当に4641んですね?はい OK」 ふむ、舐められたようだ。質問が数字だし答えどちらも同じじゃねーか。そう思いつつもはいを押す。 「本当によろ死いんですよね?呪 呪」 いやいやいやいや。死ってなんだよ。回答に呪いの字、出てるぞ。というかそろそろくどいわ。そして「呪」を押す。 「消人しました。どうぞ、後ろを見て下さい」 漢字ちげー。と思いつつも後ろを振り向く。 そこには女の子がいた。見覚えのある女の子が。 私は神様に嘘をついていたことがある。 私の死は自殺ではない。目の前にいるこの女の子が自殺しようとしたのを手を引っ張って場所を変えたらあえなく死んでこの世界に来てしまったのだ。白い服を来て白い三角の布を頭に巻き付けるその姿はまるでテレビ画面に映る幽霊役そのものだった。 「お世話になります」 「いえ、こちらこそ」 挨拶を交わす。 目に映る赤字で「おめでとう!いい職が決まってよかったですね」と。 こうして私と彼女の旅はいいスタートをしたのである?……じゃねーよ。納得いかんわ!!
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