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2話「いや、それ俺の存在意味なくないですか?」
こうして私は幽霊というジョブ(職)を手にしたのである。
ん?これがステータスか。
「あの幽霊さん、ちょっと聞いていいかな?」
「幽霊さんなんてそんな高度なヒステリアスの名前はやめてください。私には『花塚楓<かなづかかえで>』という可憐でビューティフルな名前があるのですから」
「うん、よかったね……。じゃねーよ。自分で名前を褒め与えるなよ。そんなことはどうでもいい、楓、このステータスなんだけど」
「あの質問が聞こえませんでした」
「いや、楓、それ聞こえてるよな?」
「すみません、私の姿があなたより薄いので質問の意味を理解できませんでした」
むっとしかめっ面した彼女の顔を見て、ひとまず謝る。
「ごめんなさい、花塚さん」
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