愛して、先生

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・・・抱く? こいつが、俺を? 「・・・申し訳ありません。ちょっと笑えませんでした」 「でしょうね。マジですから」 藤原がニヤリと笑う。 そこで俺はある結論に達する。 こいつは俺と早乙女先生に相談があると言っていた。 相談をするということは、悩んでいるということだ。 「なるほど、心中お察しします」 「はい?」 「このような非道な行動にでるほど藤原先生が悩んでおられるとは知りませんでした」 「・・・別に、悩んでいませんけど」 「しかし、相談をしたいと私と早乙女先生を誘いましたよね」 「ん?あー、あれ嘘です」 藤原はケロリと言ってのけ、 俺の首筋を指でなぞる。 「あなたをこうするための、ね」 「ふ、う・・・っ」 「あれ?・・・あはは、堀江先生、結構・・・色っぽい声出すんですね」 藤原が指で俺の首筋や鎖骨、胸元をなぞる。 そのたびに、むず痒いようなくすぐったいような感覚が走る。 「ほっぺも真っ赤。こんな堀江先生、初めて」 「うっ、く・・・っ」 抗いたいのに、身体に力が入らない。 歯を食いしばることさえ、できない。 このままでは、まずい。 「んんっ、藤原、先生・・・」 「なんですか」 「こ、こんなの、一方、て、き・・・ぁ、です」 「一方的、ねぇ」     
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