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「めでた、めでた~の~」
あまりの恐怖に僕は花笠音頭を踊っていた。
彼女も僕の身体にめり込んだまま一緒に嬉しそうに踊っていた。
「あっゴメンナサイ、嬉しいことで気持ちが昂ると、死んだ直後の状態に戻っちゃうの」
「ワタシ、飛び降りだし、結構高いところからだったから、死んじゃった時って、北斗爆裂拳状態だったの」
「ワタシもどっちかって言えば、死んじゃう前の姿よりも眼球と脳みそ飛び出してる方が、気はらなくて済むから、リラックスできて楽なのよね~」
「こんなことになるんだったら、飛び降りじゃなくて、練炭にすればよかったは」
「でもさぁ、毎晩、見てると、そのうち慣れるしさぁ」
「それにぃ、君の霊感の強い友達連れてきてさぁ、二人でドッキリしかけよ」
「それ、こっそり録画してyoutubeにアップしよ、ひょっとしたらさぁ、お小遣いもらえるかもよぉ」
「あとぉ、アタシらが憑りつくとぉ、部屋に湿気がこもるからね、
もう、加湿器買わなくていいよ、でぇもぉ、いろんなモノがカビやすくなるから食中毒とか気をつけてね。あっ、ちょっと待って、食中毒で死んじゃったらこっち世界に来れるんだよね、ゴメン、前言撤回、食中毒気をつけなくていいよ」
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