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「……今、冴子はお前の病院にいるのか?そうなんだな?」
自分の発した言葉が震えているのが男にも分かった。
それだけ聞くと、直ぐに車を走らせた。
なぜお前は、黙っていた?
なぜお前は、俺にその辛い気持ちをさらけ出さなかった?
なぜお前は、泣いてすがらなかった?
なぜお前は、一人で全てを抱え込もうとした?
なぜ俺は、彼女の異変に気付かなかった?
そこまで彼女を追い詰めていた自分自身が腹立たしくて堪らなかった。
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