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「あー、やっぱり。全く何だってこんなとこで……早く片付けないと、客足遠のいちゃうんですよね。保健所にも連絡しないと」
そこには、息を引き取ってまだ間もないと思われる、茶色い縞模様の猫が横たわっていた。
ふと俺は、猫の鼻先の向こう側に目をやった。
そこはガレージの隅、その一画だけが鬱蒼とした茂みと化している。
何かある? そう思って茂みに近寄って見た。
そこには、水分を吸ってよれよれになった、一つのダンボールが置かれていた。
(少し臭う……)
俺は恐る恐るダンボールに手を掛けると、ゆっくりそのフタを開けた。
「……っ」
思わず言葉を詰まらせる。
ダンボールの中にあったもの。それは……
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