scene.2

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 探しても探しても全然捕まえられなかったタクシーを、陽はすぐに捕まえてきたから、それもなんだか魔法みたいに思えて。  やっぱりこの人だったら変えてくれる、なんて、根拠の全くないことを、ふらつく体を陽に支えてもらいながら思った。  陽の家に着いて、「風邪ひくから」と、お風呂を勧めてきた陽に抱きついた。  陽が、手を出すつもりで家に連れてきたのか。  それとも、そういうつもりはないけど、とりあえず連れてきたのか。  どっちなのかはわからなかったけど、抱きついたまま何も言わないわたしを、陽は何も聞かずに抱きしめ返した。
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