scene.2

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「またそんな残して……。ほら、食べなって」 「んー……。いらない」 「もー、午後辛いよ?」 「へーき」 「平気じゃな……あ」 「なに?」  水のペットボトルを開けながら詩穂の目線を追うと、社員食堂の入口には陽がいた。  数人の女子社員に囲まれて。 「高瀬さん、今日もモテてるねー」 「……どーでもいい」  ペットボトルを握る手に勝手に力が入り、ペコッと小さな音がした。  陽はわたしと同じ営業部。  成績が良くて顔が整っているからか、陽はモテる。  お昼休みの社員食堂。  退社時のエントランス。  いつも陽はあんな感じで、女の子に囲まれている。
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