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「ちゃんと食べないと、ますます痩せちゃうよ? ……胸とか」
陽は耳元で囁くと、意地悪な笑みを向けて、カウンターの方へ歩いていった。
人が気にしてることを……。
「相変わらず出してるねぇー、高瀬さん。昼間なのに」
「何を?」
「色気。美亜、余裕で負けてた」
「…………」
失礼な詩穂を放置して、視線を落として胸を見た。
相変わらず小さかった。
確認するまでもないんだけど。
うどん食べたくらいで大きくなったら、苦労しないし……。
そう思ったわたしは、そう思った癖に、お箸を手に取って冷たくなったうどんを啜った。
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