妄想痴漢列車2―変態な俺の初めての夏休み―

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 翌日、両親は九時まで帰らない。  そして姉貴は謎の気を利かせた。それってのも、昨日の俺のイキ声聞かれてた。そして今日、和樹が来ることを知るとこんな台詞を残して出て言った。 「そういう事なら私出かけるから、二人で好きなだけイチャラブしていいのよ。おーほほほほほっ」  その笑い方はどうかと思うよ、女として。そしてその気遣い……今日ばかりは嬉しいっす。  俺は洗濯したり、部屋片付けたり、色んな準備を整えて待っている。  もうドキドキだよ。心臓出そうだよ。早く和樹がきてくれないと発情するよ俺。  五時半くらいに和樹は来た。日焼けして、よりイケメンっぽくなってる。日焼けの似合う男って、いいな。俺だと間違いなく小学生の夏休みだもんな。 「あ…えっと…」  なんて言えばいいんだっけ。「お帰り?」が正解かな。それとも「会いたかった…」は、狙いすぎ。畜生、俺の語彙力死んでる。元々ないけど。  和樹もちょっと困った感じで笑ってる。こんな顔させたいわけじゃないんだけど。 「まずは、夜飯どうしようか」 「あっ、そっか。食べに行く? それとも、コンビニとか?」     
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