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その時、ロココのホワイトクッキーの姿をした、黒い羽のついた魔物が、高梨に向かい飛んできた、高梨は、恐怖で腰を再度抜かして倒れ込む。
力士が、助けに入ろうとするが、間に合わず、ロココのホワイトクッキーの姿をした魔物が
大きな口を広げて高梨に噛みついた瞬間、爆風と爆音が鳴り響いた。
千景は、残りのお菓子の魔物を剣で切り裂き掃討しながら、煙に視界を遮られる中、千影は高梨が居たであろう場所に向かう。
煙が腫れると、腰を抜かしながら高梨が涙と鼻水で顔を濡らし情けない顔で座り込んでいた。
千影は安堵の表情を浮かべた。
「何故・・・・大丈夫だったの?」
震える高梨の右手には、可愛らしい猫のイラストのペンが握られていた。
「そのペンは??」
「夕方シフトの、早瀬さんから貰ったペンで・・・咄嗟に・・・」
「これは護符の術が込められている・・・多分、同業者・・・そもそも何故渡しているたのか解らないけど」
千影は、高梨に手を伸ばし、立たせてから、残りの小瓶を店内に投げると、小瓶は四散しながら閃光を放った。
「ありがとう・・・助かった・・・名前は?」
「高梨夕貴」
高梨が言い終えると同時に、光の中に千景と力士が消えると、高梨の視界も光に覆われた。
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