ケータイストラップは見た! 週刊文春女性編集長編

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「じゃあいこうぜ」  甘えられて、彼氏は悪い気はしないらしい。         (5)  ホテルでもその前も、あれだけ甘えた彼氏と駅の改札入り口で別れた後、ご主人はなんと、大通りへ戻ってファンシーショップへ寄った。  また僕らの仲間をお迎えするのかな?  僕が来た頃の彼氏には、「グッズはひと月に2個」と決められていたけれども、今の彼氏(年下らしい)はうるさいことを言わない(代わりに、一度来て驚いて固まったきり、ご主人のマンションに来ようともしない)。  トートバッグから僕がはみ出している。ので何をお迎えしようとしているのか見える。  プレーンな姿のぬいぐるみに手を伸ばしかけて、やめた。 「来月新作出ますよ。新しい衣装で」 「どんな?」 「それが情報入ってこないんですよね……シークレットみたいで」  その他いろいろ店員さんと話し込んだ後、申込書らしき紙に名前とかを書いている。  ご主人が申込用紙に名前を書くのを見るの、もう何度目だろう……        (6)  RRRRR……とまた、電話が鳴った。  ほんとにうるさい、と僕が思っていることを、ご主人は知らないんだろうなあ。 「はい」 『ミカ?』 「母さんか」     
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