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「でね、そこで、コロンブスのたまごを思い出したんです。知ってますか? たまごが先かニワトリが先かって話し。僕もね、はじめはどうでも良い事をこねくり回しているだけだと思ったんですけどね、実は奥が深いなと……と言うのはですね――」
「良い加減に、その方法について話してくれませんか」
いくら死のうとしているとはいえ、こんな男に付き合っても意味は無い。
決して急いでやらなければならない何かがあるわけではないが、とにかく腹立たしく思えた。
自分ではどうしようもなくなって、人任せにしようとした事と、よりによってこんな男に、のこのこ付いてきてしまった自分に――とにかく腹立たしく思った。
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