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残りの時間 心のかすみ
その後、
一月に1、2回、社会人となり、話もお互いに対等にできる様になった割井に誘われて、出かける日々。
子育てと仕事という、変わらない日常の隙間。
又、心臓のなる音を聞いた。
呼び起こされた気持ちは封印した昔のまま。
どちらが先に誘ったのかも定かじゃない。逢瀬のたびに、甘く爛れた様に繰り返す男同士の性行為。
俊に言わせれば、高校の時から俺の俊への執着はなんとなく感じていた。
だけど、俺はゲイじゃない、と考える事を振り切ったと。
その後、桜と先生がそんな関係だと、人から教えられ、先生の俺への気持ちはおれの勘違いだと思い直した。
そんな言葉に、取りこぼした時間への歯噛みするほどの悔しさがこみ上げた。
あの時、あんな芝居をしなければ…
もうそれなりに幸せな時間を送っていた事を、全て悔しさに変えてしまう、
そんな自分の執念に怖くなった俺は
何度目かの愚かな選択をした、
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