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窓のところに腰をかけたちーちゃんが小さくポン、と投げる赤いボールをぼくが追う。それを見ながらちーちゃんは隣のタクと本当に幸せそうに笑い合った。
「チョコ、嬉しそう」
「猫の額だけど、庭のある家にしてよかったな」
「本当。これなら庭プールとかもできるかな?」
「ああいいね、チョコも喜びそうだな」
「ふふ。チョコだけじゃなくて、いつか……ね」
「……ああ、そうだな」
ぼくが夢中でボールをくわえて持ってきたのに、2人は何やら目を合わせて微笑みあっている。
なんだよ、ずるいずるい! ぼくも混ぜろ!
ぼくはジャンプしてちーちゃんの膝上に乗ろうとしたのに、残念少しだけ届かなかった。ああ、短いこの前足がちょっとだけ憎いぞ! とぼくは八つ当たりのため隣のタクの足を踏みつけた。
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