2

7/7
前へ
/21ページ
次へ
「それでつづきは。」 「あたいもききたい。」 オレンジジュースを一息で飲み干した物は、テーブルを叩きながら催促する。 丁度あらましを聞き終えた椎も、正座を組んだ後ろ足をもどかしく動かす。 「はいはいわぁーったって…。オレは夢ン中で諏田と遊んでたんだけど、これはリアルであった。だがな、急に木の上から双子が降りてきたんだ。」 双子の兄妹は同時に頷く。 「…分かるな?」 「はぁ。」 「はぁ。」 物はつまらなそうに、椎は納得している。 「夢に出てきたんだよ、お前らが!」 「うん。」 「そうだな。」 双子の対応はかたくなに淡白である。 「それだけか。」 物が感情のない言葉を付け足す。 蒼野はオーバーに崩れ落ちた。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加