朝
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蒼野を見送り揃って手を降っていた二人は、完全に姿が消えたのを確認してゆっくり手を下ろす。 「
物
(
もの
)
。」 「どうかしたのか。」 少女の方、椎はキュロットスカートの端を弄りながら呟く。 「ほんとうのあたいは、いくつなんだっけ。」 すがるような目を向ける妹。兄の物はただただ無言でその肩を抱く。 「かんがえるな。」 物はそれだけ言うと、遠い空を見上げた。
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