第4章

2/89
前へ
/574ページ
次へ
理子side 悠ちゃんが日本に帰宅して、ようやく私と悠ちゃんの甘い新婚生活が始まった――、と言いたいところだけど、 実際はそんな感じでもない。 どちらかというと、元通りの生活が始まったって感じかな。 悠ちゃんの家族と私の家族。 嵐のようなあの日々が嘘のように、以前と同じような毎日を過ごしている。 本当に戻れてよかったと、今も思う。 悠ちゃんと2人っきりの甘い新婚生活とはちょっと違うけど、私はとても満足している。 だって、朝、目覚めたら悠ちゃんが隣にいる。 それだけで喜びと幸せに叫びだしたい気分になれる。 「おはよう」と悠ちゃんに朝一番に声をかければ、優しく笑って「おはよう」と返してくれる。 大好きな悠ちゃんの頬に軽いキスを落とせば、大きな手が私の頬を優しく撫で甘いキスをくれる。 それは、幸せで、幸せで、とろけるような毎日。 そう、私は幸せの中に生きている。
/574ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1697人が本棚に入れています
本棚に追加