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アパートに戻り、ソファに深く腰掛けた二人。
「少し疲れたか?」
隣の悠ちゃんが心配そうに私に尋ねてくる。フルフルと首を振った後、悠ちゃんの肩に頭を預けもたれかかる。
「どうした?」
低くて、少し甘さを含んだこの声が私は好き。
「なんでもないよ……。ただ、悠ちゃんの体温あったかくて気持ちいいなぁって、今味わってるの」
「なんだそれ…」
フッ吐息を吐くように悠ちゃんが笑う。
あ、これこれ、少しあきれたように話す口調も大好き。
悠ちゃんの左腕に腕を絡ませ、さらに手をつなぐ。
うーん、幸せ。
と目を閉じれば、
「理子?」
「ん?」
目を閉じたまま返事を返せば、
「そのまま寝るなよ」
と声が聞こえ、唇に柔らかい感触。
悠ちゃんが私に甘いキスをくれ、そして離れていく。
ゆっくりと目を開ければ……、すぐ近くに悠ちゃんの綺麗な瞳。
私の髪をかき上げ、首筋にキスを落とす悠ちゃんは
「寝るにはまだ早いよ」と甘く甘く囁く。
あぁ、どうしよう、こんな悠ちゃんも好きかも。
「寝ないよ…」
悠ちゃんの首に両腕を回し、視線でキスをねだれば、私の願いはすぐに叶えられる。
悠ちゃんのすべてが好き――。
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