第1章ゆりとハル

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夫は坂を下り、お寺の近くに着くと 倒れたこんでいるハルが目に止まる 主人 な、、 なんて事を なんとか冷静にと言い聞かせた ハルの傷を確認する 主人 左腹部それに…手…多分刃物の先を握ったんだろ かわいそうに… 腕に数センチの切り傷… 顔の左側ひたいにも… 目をそらしてしまうほど、ひどい状態だった 下のアスファルトには、血が滲んで ハルは地面に横たわっている 主人は出血を止める為に、自分のシャツを脱ぎ ハルの腹部にあてた 何度も声をかけながら しかしハルは完全に気を失っている その頃 主人の家にパトカーと救急車が到着した 妻は双方に手短に、警察官と救急隊員に事情を話す 妻 お願いします この子は私が見ておきますから 警察官 お願いします ご両親の連絡の方もお願いします そう言い残し早々と、現地に向かった
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