0人が本棚に入れています
本棚に追加
4月1日、終焉。
2017年も奴はやってきた。
術の呪文と梱包テープの輪が上から降ってきて
腕と体躯を締め上げていき、意識も不確かな苦しみの中
天井からスタッ と
長いマフラーを翻した紫色の影が、視界でぼんやりと像となる…
『貴様!!!…』
言うか言わぬか、口腔内に走る埃の苦味とジャリジャリとした痛み。
目耳と皮膚、そして、唇に嫌な粘着。
こめかみから首筋を汗がつたっていく。
こんなはずではないんだ。
最初のコメントを投稿しよう!