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軽い癖毛のベリーショートの頭には可愛い花の飾りやら何やら付いたピンが何本か付いていて。可愛らしいアイテムも果たして百八十近い男がやるのは如何だろうか。……シュールな光景の割りに信頼は似合っているんだけども。
さっきのケバい女よりは確実に派手なはずの信頼は、それでもなぜか調和が取れていて格好良く見えるから奇妙だ。────もっと奇妙なのは。
「何だい? ハニー」
「……。別に」
肩から滑った手が、あの骨と筋肉にしろ脂肪にしろ無駄な部分の無い手のひらが、私の中途半端に開いていた拳に触れた。隙間から侵入して、手を開く。そうして、繋いだかと思えば包み込んでしまう。
私の体を撫でるように落ちたのに、いやらしさを感じないごつごつした、けれどキレイな手。
奇妙なのは。一番奇妙なのは。
「愛してるよ、采」
耳に息と共に降る科白。
これ以上無いくらい奇妙なのは、
─────信頼が私を好きなこと。
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