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さて、先ずはこの先輩について少し話しておこう。
いま、私が立つレジの前で雄々しく舞う鳳凰のように両手を広げているこの男性は、私の通う学校の先輩だ。
整った顔立ちに、黒く、しかし地味な印象を与えない綺麗な髪。 その優れた容姿は女子生徒からの誘いも後を絶たないと聞くが、しかし本人曰く彼女はいないらしい。
それもそのはず、この先輩、見た目こそ優れているがその言動に難がありすぎる。 いや、悪い人ではないと思うのだが、なんと言うか馬鹿なのだ。
「後輩」
「何ですか? 買うものが無いのなら……」
「君の下着を買おう」
「通報しました」
「やめろおおおおお!!」
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