それは初日の夜……

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 僕は、さっさと布団に入った。  すると今度は、少し強い感じで正面の壁の方から、 『タクヤ?』 「違う。僕はツトムだ!」  すると、また強い調子で後ろの方から、 『タクヤ?』 「違う! 僕はツトムだよ!」  僕は真上の電灯をヒモを引っぱって消すと、布団を頭から被り、  ――ひょっとして、この部屋には、マジで幽霊でもいるのかな……?――  すると、さらに強い調子で、 『タクヤ』 「違う! 違う! 僕はツトムだー!」  すると、かなり強い感じで、 『タクヤ!』  僕は、布団をガバッとめくった。  真っ暗で、妙な感じの中、電灯をつけようと手を真上に伸ばした。  が、ヒモはなく、ヌルッとした妙な物が触った。  その時、僕の耳のすぐ近くで言うように、 『タクヤ!!』
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