砂利を踏む音

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何分程の時間だったのか。動けぬ身体でひたすらジッと耐えていると、やがて足音が止まり、代わりにドンッと何か重い荷物を床に置くような鈍い音が鳴り響いた。 その瞬間、それが合図であったかのように金縛りが解け、兄は即座に身体を起こし室内を見渡したが、当然自分以外部屋には誰もいなかったという。 その後暫くして、兄はそのアパートを引っ越した。
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