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「ふー!」
「どうしたのリオ?」
リオは私がヨーグルトを食べると妙に威嚇? 興奮してガリガリと私の手をひっかいてくる。ヨーグルトの匂いは猫を興奮させる作用でもあるんだろうか?
いつからか、私はネットサーフィンをする気力がなくなってきた。いよいよダメ人間としての極地に達してきているのかもしれない。人間一芸磨けばなんとやらと言うけど、引きこもりを極めて何か得れる物はあるのだろうか?
「痛っ」
私の頬から血が流れる。何故かリオが私をひっかいたのだ。もう、昔から悪戯好きだったけど、顔をひっかかれたのは今日が初めてだよ。
「もうリオ、やめてよ。傷残っちゃうでしょ」
まぁ、外に出ない私には顔に傷が残ろうが残るまいがたいして気にする事ではないのだが、リオを抱きかかえると私はやることもなくベットに横になる。そういえばリオは何を食べているのだろう。きっと私が寝ている間に両親からキャットフードでも与えられているのかな? ごく潰し仲間だね。
なんというか、私の部屋は消臭剤の匂いがきつい。まぁ、無精な私がシャワーですら浴びるのを面倒くさがるからかもしれないけど、ツーンとする消臭剤の香りは眠りを阻害しやしないだろうか?
ふとある時、私は気づいた。猫のリオは私が大学在学中にその天寿を全うしたのだ。今思えば、リオは私を迎えに来ていたんだろうか? でもあのケミカルな味の魚と、ヨーグルトをリオは私に食べさせないようにしていたようにも思える。
まぁ、もうどうでもいいか……
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