唐揚げ定食

4/5
前へ
/13ページ
次へ
それなりに広い食堂の余り目立たなそうな端の席が僕の特等席。 当たり前のように席に座ると、横目で斜め前に目をやる。 良かった。今日もいた。 目線の先には、黒い短髪の気難しそうな顔をしておにぎり五、六個に囲まれた長身の愛しのイケメン。 「(あぁ、千葉君…今日も眩しいよ~……)」 彼こそ僕のごはんよりも大好きな千葉 暁久(チバ アキヒサ)君である。 無駄な肉ばっかの僕と違って、彼はもう筋肉隆々のアスリートみたいで初めて食堂で見かけた時はもう一目惚れだった。 なんて素敵な上腕二頭筋…。 思わず自分の腕を曲げてみた。 …筋肉という概念が無い…。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加