6174人が本棚に入れています
本棚に追加
運良く止まっていたエレベーターに急いで乗り込み、1Fを押した後に閉じるボタンを連打した。
気持ちとは裏腹に扉はゆっくりと閉じられ、私1人を乗せて下降を始めるエレベーターの中で大きく息を吸った。
「はぁー.……」
吐き出した息は大きなため息となって出てきた。
これは、無事に逃げだせた事への安堵のため息なのか…
それともーー
人生で二度目となってしまった、いわゆる一夜の過ちに対するため息なのか。
何故か、過去のあの彼への罪悪感までもが一緒に蘇ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!