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本当はもうイジワルをするつもりじゃなかったのに、やっぱり俺はどこかおかしいのだろうか。
「菜々さんがどうしたいのか教えてくれたら僕の気持ちも教えますよ。言わないなら、このままやめる…?」
彼女といると、加虐的な自分がほんの少しだけ顔を見せる。
挑発的にも取れそうな俺の言葉に、不安気に揺れていた彼女の瞳が反抗的な色をみせた。
「涼くんって見た目と違ってすごく意地悪…。」
「意地悪な僕を望んだのは菜々さんなのに?」
「あれは、そんな意味で言ったんじゃないのに…。そうやって、私の反応を見て楽しんでるの?」
「相手が菜々さんだからです。他の女性には意地悪なんてしません」
好きだから、彼女のいろんな表情が見たくなる。
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