6175人が本棚に入れています
本棚に追加
それからの毎日には鮮やかな色がついていった。
ただ、日々をやり過ごす…そんな毎日を送っていたのに、彼女が自分の生活の中にいるだけでこんなにも世界が変わって見えるのかと言うほど。
何事に対しても、張り合いが持てるようになった。
週末以外の平日でも会える時は会っていた。
だけどこの1週間は週末も含め、会えていなかった。
そんなある日、残業を終え会社を出ると見覚えのある顔が見えた。
「涼…」
藤堂は、俺の名前を呼ぶと申し訳なさそうにぎこちない笑顔を向けた。
最初のコメントを投稿しよう!