彼氏のいる町

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「誰も、助けにこなかったら、どうするつもり、だったんだ?」 「なんとかなるかな。 って思ってさ。」 「はぁ、頼りねえな。 この町も、ゾンビで、いっぱいだ。 逃げるぞ。」 「ゾンビ!?」 「ああ。 皆、ゾンビになってる。 原因は、ニュースでやってた、正体不明のウイルス感染のせいだ。 全国で、正体不明のウイルスに感染したやつは、皆、ゾンビみたいになる。 いや、ゾンビになる。 お前も、特殊な血液型だろ? マイナスの血液型の人たちは、ウイルス感染にならないんだ。 とりあえず、逃げよう。 ゾンビには、なりたくないだろう?」 らいとはうなずいて、日本刀を持ってきた。 「一応、うち、刃物店、だからね。 これ、名刀だから、一人や二人、斬っても、大丈夫だよ。」 「刀って、名刀じゃなく、普通の安物なら、一人や二人斬ると、錆びるのよね。」 「そうだね。 ドラマや映画では、よく人を刀で斬ってるけど、実際は、すぐ錆びるよ。」 「お前ら、話してないで、車、乗れ。 らいと、必要なものがあるなら、持ってこい。」
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