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「やめろもう。心臓に悪い……あれ?…まさか。…いやいや、まさかまさか」
嫌な予感がする。奴がにーっこり。
「うん。当たり。指輪も本物。それが一番高い」
「ぎゃー!!!何してくれちゃってんのこいつ!300万より高いって何なの、こんな怖いもん要らねーよ!物騒で街中歩けねーよ!」
「あはははは。返品不可ですー。結婚指輪だからちゃんと嵌めててもらいますー」
「ちょ、ちょっと待て結婚も保留だ紙返せ。あっ、引き出しの中じゃん!鍵よこせ!」
「やーだよ、返さないよー。だって俺を幸せにしてくれるって言ったもん」
「それとこれとは話が別だ。聞いてないぞ、お前が社長で金持ちでお坊ちゃんだなんて。はっ、
冷静に考えたらお前、超優良物件じゃん。お前の両親、結婚に賛成してるなんて嘘だろ?」
「本当だよ。マジで大喜び。俺、人気者って言ったじゃん。財産目当て、地位目当ての奴らが来るわ来るわで困ってたのよ。酷い時には親の会社の重役が、娘を宛てがったあとに息子を宛てがって、最後に自分がやってきた」
「ぶはっ。すげえ。もてるなあ」
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