第9章

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しなやかな細い指が仮面を外す。 艶やかな緑色の羽毛の下から 「響也……お兄ちゃん……」 会いたくて 会いたくて たまらなかった兄が顔を出す。 「うん……驚かせてごめんね」 まともに顔を合わせられないのは お互い様だ――。 「僕がおまえを――ここへ連れてきて欲しいと言ったんだ」 それでも互いにもう 何かを包み隠す事は出来なくなっていた。 「……どうして……そんな……?」 僕は裸で 響也は文字通り 仮面を脱いだばっかりだったから――。
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